キューバ事情

2008年6月14日

ハバナでのピアノレッスン (その3)

その1
その2

続きです。

ハバナでは楽器の音が鳴らなかったとしても、押した鍵盤と鳴って出てくる音が
違ったとしても、レッスンは続くし、勉強をしないとはるばる来た意味がありません。


それで、重要テクニック(!?)である、壊れて鳴らない鍵盤があるときに
どうやって対処するかということを習いました。


まず、JAZZを聴く人ならご存知とは思いますが、「代替コード」といって、
まったく違う音でコードを押さえるけれども、似たようないい感じの響きで聴こえる
コードというものがその状況に応じていくつかあって、それを使うということ。

日本やアメリカでJAZZを勉強したら、それは素敵な展開になったり、
素敵な響きの和音だから、という感じで勉強するのかもしれないのですが、

ハバナで勉強するときには、とにかく鳴る鍵盤だけでなんとかしないと
音が出てこないので、必死になる度合いが差し迫って、勉強するのには良かったようです。


それで考えつくしても、どうしても肝心な構成音が壊れてしまっているけど、
どうしてもそれを弾かなければという日が来てしまいました。。。


これまた重要テクニック(!?)を習いました。。。

先生いわく、

「このコードは代わりを弾こうにもどうにもならないから、
思いっきり、鳴らない鍵盤でも押し込んで見なさい」 だって。。。

やってみました。。。 がーーん!!、と、一発。

そうするとね、鳴る音だけでほんとに力いっぱい弾ききってみると、ハンマーが弦を叩いていなくても
共鳴して、ルートの音だけは、ぼんやり浮かび上がるように聴こえてくるんです!!!


こうして、のり3の現在のスタイルである、鍵盤打楽器としてのピアノのスタイルが
生まれたのでありました。思いっきり、弾きこんでみるといいことあるんだなと、勉強でした。

2008年6月13日

ハバナでのピアノレッスン (番外編)

レッスンは、10時ごろ適当なところで待ち合わせをして、
先生と朝昼兼用の食事を一緒にしながら、その日の楽器を探して
レッスンはのり3が疲れるまでやります。

たいてい17時ごろには限界を迎えるので、そのあとは課外授業が始まります。


要は先生にくっついて回って、ライブ会場に遊びに行ったり、ミュージシャンの生態観察
みたいな感じでしたが、ハバナほど音楽に熱狂的な人が集まる街でさえ、
ミュージシャンは失業しやすいし、たいへんなんだなあ。。。と、これまた勉強。

聞いた話で正確かは分からないんですが、1000万人ちょっとのキューバの人口に対して
プロのミュージシャンの免許を持っている人が1万人以上いるんだそうです。
専門教育を受けて免許を取っている、日本で言ったら音大卒みたいな人がそれだけたくさんいたら
競争激しくて大変そうだろうな、、、と思いました。


実地訓練は、おもにメジャーどころのディスコテカ(ライブハウス)の夕方の部。
料金もうんと安くて、キューバ人と一緒に入場すれば、たいてい10キューバペソ(50円くらい)
しか取られませんでした。
最近は、そういうのは厳しくてきちんと外国人料金をどこに行っても請求されるようですが。。。

先生の策略か、突然ライブ中にステージに呼ばれて飛び入りで演奏ということもありました。


それで、最後のほうになってYaymel先生の家でレッスンをしました。

先生もピアノを持っていて、でも、今まで練習した中でも、最高にコンディションの悪いピアノで、
鳴る鍵盤より鳴らない鍵盤のほうが多いくらいでした。

でも、そのピアノを毎日弾いて練習しているんだって。

そのとき大切なのは、イメージを持って練習することなんだそうです。

どうせ、目の前のピアノからはまともな音は出てこないけれども、
それでも気持ちよく弾けている様子をイメージしながら、
頭の中で新しい演奏やリズムにチャレンジして想像力を鍛えるのが、練習だって教わりました。


これって、示唆に富む話だなと思います。

日本で忙しく暮らしていると、なかなか落ち着いてピアノに向かって練習する時間を
とるのも難しいし、そもそものり3は、ひとりの練習というものが大嫌いです。

平日忙しくて練習できないことや、疲れているなんていうのは、このような圧倒的に
不利な状況でもキューバ人がたくましく音楽している様子を勉強してみると、
ちいさなちいさな問題に思えてきました。

無理そうな状況でも、体当たりで全力でやってみると、道は開ける、的な勉強をいたしました。

シリーズ、おしまい。

2008年6月12日

ハバナでのピアノレッスン (その2)

その1(前編)はこちらです。

キューバ・ハバナ市にピアノの修行に行ったところで、レッスンするための
ピアノが見つからないというお話が、前回。


のり3の師匠のYaymel先生は、ユムリのバンドの最新アルバムに参加したり、
海外ツアーの経験もある、若いけれど実力派で人脈もある方でした。

その人脈を通して、小学校や中学校にはピアノがたいていあるので
それを借りたり、その学校の音楽の先生が家にピアノを持っているから、それを借りたり、

今考えると、楽器というものは当たり前にあるものではなく、苦労して探して調達するものだと、
そういうことも、修行の一部だったのかも。。。とも思うくらい、たいへんでした。


それでも、トップアーティストがライブで使うピアノが鍵盤が落っこちたままで
使えない鍵盤がたくさんあるピアノ、というくらいのキューバの事情ですから、

そうやって借りたピアノも、鳴らない鍵盤はたくさんあるし、運良く残りの鍵盤は
音が鳴ったところで、「ラ」の鍵盤を弾いたときに「ソ」の音が出てくるようなピアノでした。。。


のり3は、最初の1ヶ月くらいはその状況がとってもストレスに感じて、

「先生、こんな悪いコンディションの楽器で勉強したって、言われたとおりにはできないし
 次のレッスンの楽器だって、また音程が変わったり、鳴らない鍵盤がちがうのだから、
 ちっとも勉強が進んだ感じがしないんですけど。。。」

と不満を言ったことがありました。

そしたら、先生は

「お前の言うとおりだ。でも、いま練習できる楽器はここにあるこれだけで、
 ほかには見つからなかったのを良く分かっているだろう?
 だったら、いまこの楽器の前で、集中してとにかくやれるだけやってみなさい」

と、先生の意見としては至極まっとうなようでいて、
のり3的には、えらいめちゃくちゃな話だな。。。とレッスンは続いていくのでした。

ハバナでのピアノレッスン (その1)

最近、若いパーカッショニストは年単位でキューバに留学して
本格的に勉強する人が多いようです。

のり3は年単位ではなく、月単位の短期ですが、音楽の修行に
ハバナに行ってきたことがあります。そのときのレッスンの様子をシリーズでご紹介します。

まず、レッスンをするには楽器が必要です。

CDがたくさん売れているイサック・デルガードの新進気鋭のピアニスト
ロランド・ルナは、かなり長い時期自分のピアノというものを持っていなかったそうです。

ほかのトップアーティストのライブでも、ステージを覗き込んでみると、
鍵盤が沈んだまま上がってこない鍵盤が3つも4つもあるような、
とんでもないコンディションの楽器で、超人的なリズムで凄い演奏していました。


というわけで、ハバナでは使える状態のピアノがそう簡単には見つかりません。。。
日本から持って行こうにも、飛行機に乗らないものですし、これには一番困りました。


それでは、ピアノが運良く見つかったとして、まだまだ困ったことはたくさんあります。
続きを楽しみにお待ちください。 (つづく)

2008年6月 4日

キューバのエレベーター

キューバに限らず、ヨーロッパも含むラテン文化圏(多分フランス語やイタリア語圏も)では
建物の1階部分のことを、地上階といって、日本で言うところの2階のことを1階というそうです。

まめちしきでした。。。
いえいえ、キューバの事情はそんな生易しいものではありませんよ。


のり3がハバナのホテルに泊まっていたときの話。

確か、608号室だったか、6階の部屋でした。
最初エレベーターに乗ったときに、エレベーターの6のボタンを押したら
701号室とかがあるフロアだったから、

ああ、そういう仕組みなんだなと思って、
翌日に乗ったときには5のボタンを押して、降りたんです。

そしたら、そこは501号室があるフロアで、自分の部屋が見つからなくなってしまいました。。。


どういうことかっていうと、

そのホテルにはふたつエレベーターがあったんですが、
ひとつは昔からあるスペインから輸入したと思われるやつで、
となりが改装工事のときに中国から輸入したっぽい新しいやつだったんです。

だから、ふたつのエレベーター同士で、同じボタンを押しても
実際に止まる階が違ったりするときがあるんですよ、びっくり!!!

2008年5月28日

お湯が出なくてとまどう

新コーナー作りました。

キューバ事情コーナーと銘打って、キューバなどラテン諸国で出会った
びっくりな出来事を取り出して、書いていきます。

のり3もハバナで下宿していたときに、シャワーから出てくるのは水だけで、
お湯でからだを洗いたかったらバケツにお湯を沸かして、水で割って増やして
浴びてなんとかする、という生活を1ヶ月やったことがあります。

やっぱりいくら暑くても、シャワーだけはお湯じゃないと無理って思ったのが
ハバナにずっと住んでいくのはのり3にはまだ無理だと悟った瞬間でした。。。

でも、キューバ人でもみんな水のシャワーはつらすぎるから、湯沸かし器がない家でも
お湯を沸かしてバケツに汲んで、お湯を浴びてシャワーにする人が多いらしいです。


それと、お湯が出るホテルに泊まっていたときの話。。。

キューバでは観光客は大切にされていますので、ホテルでお湯が出ないということは
まずありません。

それで、出るはずのお湯が出せずに戸惑う訳。

普通はお湯と水の混合蛇口には左が冷たい水が出る C
右は熱いお湯が出る H ってマークがしてあって、それに慣れています。

それがスペイン語表示だと

左にF、右にCって書いてあります。。。

のり3的感覚だと、どっちも冷たい水が出てきそうな気がするのですが、
Frio(冷たい)のFとCaliente(熱い)のCが書いてあるんだそうな。

なんかね、南半球では水の渦巻きが逆に巻くってよくきくでしょう。
ハバナは北半球なんですが、なんだか外国だとそういうの逆なんじゃないかと
結局ホテル暮らしはすぐに終わってしまうので、慣れる前に下宿に引っ越してしまいました。

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